三尖弁閉鎖不全症とは
三尖弁閉鎖不全症は、弁が閉じにくくなり血液が逆流する病気です。
弁の付け根が広がって弁尖がひらひらと開いたり、閉じたりする部分が届かなくなったり、生まれたときから弁の発達が不十分だったりする先天性のタイプや、感染性心内膜炎が三尖弁に起こって弁に穴が開いたりちぎれたりするタイプがあります。
まず血栓がつまり、肺動脈弁に異常が起き、三尖弁に異常が起きて末端の肺動脈が狭くなります。
症状・原因
三尖弁閉鎖不全症の原因としては、元から重症な肺の病気、例えば肺気腫や肺高血圧症など心臓の左側に起こる疾患によって三尖弁閉鎖不全症になる可能性が高くなります。
まれに肺動脈弁が狭くなることで進行することがあり、これらを補うために三尖弁が伸びて逆流してしまいます。
それ以外にも三尖弁閉鎖不全の原因で珍しいケースとしては、心臓弁の感染症で麻薬の使用、外傷、三尖弁の先天異常、粘液腫性変性などの先天性疾患があります。
検査
三尖弁閉鎖不全症には軽度・中度の場合は自覚症状が無いこともあり、エコー検査で判断します。
重度の場合は自覚症状で腹部の痛みや足のむくみなどの症状があります。このような方は早めに受診しましょう。
治療(手術)方法
軽度の三尖弁閉鎖不全症の方は治療する必要はありませんが、重症に入った場合は手術を検討します。当院の手術方法は、保険診療の手術支援ロボットを使ったキーホール手術が基本です。従来の正中切開や小切開(MICS)手術よりも、さらに小さい1㎝程度の傷口3カ所から、三尖弁形成術を行います。
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