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大動脈瘤とは?症状・原因・治療(手術)方法

大動脈瘤とはどんな病気?

大動脈瘤とは、大動脈の血管壁の一部が正常な径の1.5~2倍以上に拡張し、コブ状に膨れ上がった状態です(図1-1)
大動脈は、酸素の豊富な血液(動脈血)を心臓から受け取って全身に運ぶ、体の中で最も太い血管です。大動脈瘤はその大動脈の場所から胸部大動脈瘤と腹部大動脈瘤に分けられます。(図1-2)
大動脈瘤を治療せず放置していると、破裂します。大動脈瘤が自然に小さくなるようなことはありません。
破裂すると、多くは急速に死に至ります。

図1-1

図1-2

原因

大動脈瘤ができる主な原因は、動脈硬化です。
動脈硬化とは、高血圧症や高脂血症(コレステロール値や中性脂肪値が高い状態)などにより動脈が固く、もろくなった状態です。
大動脈瘤ができるその他の原因には、まれではありますが外傷、大動脈炎(大動脈が炎症を起こす疾患)、マルファン(Marfan)症候群などの先天的な(生まれつきの)遺伝性疾患、梅毒などの感染症があります。
マルファン症候群というのは、遺伝子の異常により組織と組織を繋ぐ結合組織が弱くなって、全身で細胞の弾力性がなくなる病気です。マルファン症候群による大動脈瘤は、上行大動脈(心臓を出てすぐの上へ向かう大動脈)に最も多く発生します(図2)
その他、喫煙も重要な危険因子です。

マルファン症候群の上行大動脈瘤 図2:マルファン症候群の上行大動脈瘤

症状

大動脈瘤は、何の症状もなく大きくなります。そのために発症しても自覚症状がなく、職場の検診などで偶然発見されることがよくあります。
大動脈瘤が大きくなり、周囲の組織を圧迫するようになって初めて症状が現われます。
症状は発生する場所によって異なります。
気管支やその付近の気道、肺が圧迫されると、咳や喘鳴[ぜいめい]、呼吸困難、胸のつかえ、喀血[かっけつ]、血痰などが見られます。
食道が圧迫されると、嚥下[えんげ]障害(ものが飲み込みにくくなること)が起こります。
咽頭につながる神経(反回神経)が圧迫されると、声がしわがれます(これを嗄声[させい]と言います)。

診断・検査

胸部大動脈瘤の検査には、胸部X線検査、心エコー(超音波)検査、造影CT検査、MRI(磁気共鳴画像)検査などがあります。これらの検査でコブの形態や大きさ、発生している部位などを正確に調べます。
大動脈瘤が小さい場合は手術の対象になりませんが、通常、直径が5センチメートル以上ある場合は、手術を考慮します。

治療・手術方法

①ステントグラフト内挿術

ステントグラフト内挿術とは、大動脈のコブのできた場所にステントグラフトという器具を留置し、コブの破裂を予防する治療です。
ステントグラフトは、人工血管にバネ状の金属を取り付けたものです(図3)。これを圧縮した状態でカテーテル(細い管)の中に収納し、カテーテルを足の付け根などから動脈に入れて移動させ、大動脈瘤ができているところにまで運んで、その場で広げて留置します(図4)。大動脈瘤の大きさや形によっては、2つないし3つのステントグラフトを繋げていくこともあります。

図3

図4

ステントグラフト内挿術のメリット、デメリット
ステントグラフト内挿術のメリットは、カテーテルを利用した傷の小さな手術であるという点です。そのため、手術後の痛みが少なく、手術時間も入院期間も短くなります。出血量が少ないので輸血を必要とすることも稀です。
デメリットは、手術中や手術後、発熱や胸水貯留などが比較的高率に発生することです。また、退院後も、ステントグラフトの変形・破損・移動・感染などに注意が必要です。

②人工血管置換術

人工血管置換術とは、大動脈瘤を人工血管(図5)に置き換える手術です。
大動脈瘤が大動脈基部(心臓を出てすぐの大動脈)に生じ、それにつれ大動脈弁(左心室と大動脈をつなぐ弁)の弁輪(弁の外周)が拡大している場合(これを大動脈弁閉鎖不全症と言います)は、弁付きの人工血管を用いて、弁も一緒に取り換えることがあります(これをベントール〔Bentall〕手術と言います(図6))。弁の状態が良好な場合は、弁を温存するヤクー(Yacoub)手術(図7左)やデビッド(David)手術(図7右)を行ないます。
現在でも、胸部大動脈瘤の手術は最も危険な手術のひとつで、全国統計では、緊急手術の場合の成功率は60~80%、それ以外の待機手術(経過を観察しながら行なう手術)であっても90~95%です。患者さんの側でも、胸部大動脈瘤の手術が高度で慎重さを求められるものであることを自覚しておく必要があるでしょう。

図5

図6

図7

手術成功率を飛躍的に上げた軽度低体温手術
人工血管置換術において体外循環で血流を確保する場合、一番問題になるのが、最も虚血(血液の不足状態)に弱い脳の保護です。脳は、摂氏37度において5分間血が行かなくなると、不可逆的な(元に戻らない)脳障害が起こるとされています。それで、これまでは手術に際し、摂氏20度前後の超低体温にすることで脳の代謝を低下させ、虚血許容時間を延長させてきました。
しかし、この方法では脳梗塞や感染症、肺炎などのリスクが高まり、出血も止まりにくく、手術も1日がかりとなります。死亡率も高いです。
そこで、ニューハート・ワタナベ国際病院では、超低体温ではなく、摂氏32度の軽度低体温で手術を行なっています。その結果、合併症が減っています。 また、縫合でも出血しない方法を採用したことで、3時間程度で手術を終えることができます。輸血なしに手術ができるため、大量輸血が引き起こす副作用も防げます。
ただし、この軽度低体温手術には手早い完璧な技術が求められます。

手術後

大動脈瘤の手術後は、早く元の生活に戻れるようリハビリテーションに心がけてください。
手術による痛みは、個人差はありますが、時間の経過とともにやわらぎます。
胸骨を切る手術をした場合は、胸骨がくっつくまでの2カ月くらいは、ゴルフなどの胸部を強くねじるような運動は控えてください。
定期的に専門医を受診してください。まれに人工血管感染を起こすことがあり、38度以上の高熱が続いたりしたら要注意です。風邪などと自己診断せず、医師に相談してください。

まとめ

大動脈瘤は、破裂すると死に至る危険性があるので、発見したら積極的な治療が必要です。
胸部大動脈瘤の手術は、難易度の高い手術のひとつです。それだけに高度な技術を持った医師を慎重に選ぶ必要があります。

ニューハート・ワタナベ
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心臓血管外科・循環器内科を中心とした高度専門治療を行う「ニューハート・ワタナベ国際病院」では、
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診察から手術を通して痛みや負担から患者さんを解放することを目標にし、日々工夫しています。

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